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2014衆議院総選挙総括2 マスコミに迎合した理念なき選挙協力が野党の敗北を招いた

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ぬ真はあくまでもイメージです(笑)



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1 野党かくして敗北す

今回選挙は、民主党が73議席とわずかに議席を伸ばしたものの目標の100議席には届かず、党勢が復調したとはいえない結果になりました。
また、海江田万里代表が落選し、党代表を辞任することになりました。


維新の党も1減の41議席と頭打ちとなりましたが、比例得票を何とか維持して前回並みの議席を確保しました。
むしろ、共産党を除く野党の中では健闘しました。橋下共同代表が敗北宣言しているのに健闘と評価するのは、前回の選挙とは違い、風が吹いていないのに1議席減で留めたからで、日本の将来のためにせめて半減くらいになれ!と期待していた私は、この結果にはガッカリしましたし、あらためて、橋下恐るべしという感を突きつけられました。

他方、「維新の会」から石原グループが分離した爺世代ならぬ次世代の党、小沢一郎・元民主党幹事長が率いる生活の党は、いずれも比例の議席ゼロとなり惨敗しました。
もちろん、みんなの党は衆議院解散直前に解党しており、前回2012年の衆院選で一世を風靡した、いわゆる「第3極」はおおむね衰退しました。


野党の中で安倍政権への批判票が流れ、存在感を示したのは共産党で、「消費税増税の中止」「原発再稼働ストップ」などを掲げて選挙戦を戦い、改選前議席を倍以上に増やして躍進しました。



2 新自由主義経済政策のウソ

今度の選挙では、野党第一党の民主党といわゆる第三極政党に政治理念がなく、全部自民党の補完勢力で、しかもだらしなかったといえるでしよう。

今回の選挙は有権者の選択肢が乏しいと言われ、事実、国民は白け、投票率は戦後最低となつてしまいました。

それは、野党に自民党に対抗する経済政策かなかったからです。

そもそも、安倍政権のアベノミクスなる政策は、新自由主義と言って、要は経済は個人と企業に任せておけば、激しい競争の中でおのずと淘汰と選別が行われ、落ち着くところに落ち着くという、強者の論理です。
富裕層と大企業だけが潤うのが、新自由主義的な経済政策です。



その建前上の理屈は、富める者がより富むことによって、貧しい者にもおこぼれが滴り落ちてきて景気が良くなるという、いわゆる「トリクルダウン」理論です。
しかし、このトリクルダウンが嘘っぱちであることは、日本の現実が証明しています。
このトリクルダウンは富裕層や大企業がより大儲けするための大嘘で現実には全く機能していないのです。

これが証拠に、諸外国でも新自由主義経済政策はことごとく失敗しているのです。



たとえば、株価が上がっても、そもそも我が国で株などの有価証券を持っているのは約2割の上位所得層と大企業です。その中でも株で大儲けしたなんて人はごく一握りです。つまり、普通の市民や中小企業にはまるで恩恵がありません。
また、安倍首相はさかんにアベノミクスで賃金が上がったといいますが、それは形式賃金で、物価上昇を考慮に入れた実質賃金はここ1年半連続で下がり続けており、年2%もさがつています。

また、賃金が上がったのは誰かというと、それは大企業に勤める一握りのエリートだけですし、利潤が出たと言っても大企業だけの話だけです。



ちなみに、日本では中小企業の割合はなんと99.7%なのです!
そのわずか0.3%の大企業では2014年末のボーナスは平均6%上がって90万円でしたが、それも含めた日本全体の民間企業のボーナスは40万円弱で2%弱の伸び率に留まっていますので、物価上昇を考慮に入れると中小企業ではボーナスの伸びは微々たるものでしたし、3割以上の企業はそもそもボーナスゼロです。

このように、新自由主義理論だとか、アベノミクスだとかいう理屈は、大多数の国民に幻想を抱かせて不満を抑え込もうという、エセ経済理論なのです。
こんなアホな議論をする評論家やマスコミは、財界に媚びを売っているだけで、国民を欺いて黙らせる庶民の敵です。

この人たちはほんの一例。あと、竹中平蔵などの大物がずらり。



3 国民を豊かにする所得の再分配

では、真に国民のことを考える政党がアベノミクスに対抗するとすれば、どのような経済政策を打ち出すべきなのでしようか。

新自由主義に対して、対抗し得るのは、所得の再分配を通じて国民の可処分所得を引き上げ、消費マインドを改善して、景気を良くするという、大多数の国民にとって利益が出となる経済政策です。

我が国の中で余裕のある富裕層や大企業は、補助や所得税や法人税の減税を受けても、余った金を使う必要がありませんので、全部貯金や内部留保に回ってしまい、消費が増えません。
この結果、国の財政が悪化するばかりで、景気はちっとも良くなりません。

ところが、中低所得者層は余裕がありませんので、所得補助や減税があればすぐに使ってしまう比率が高く、大いに消費を増やして景気を良くします。
たとえば、生活保護費を増やせば、生活保護受給世帯は貯金が許されていませんし、そもそも余裕がありませんから、増えた分だけ全部使うので、日本の消費がふえて、景気を良くする効率は極めて高いのです。




4 所得の再分配はこのように国民の利益にかなっている

たとえば、昨今流行りの生活保護受給世帯イジメと言える保護費の切り下げは、生活保護世帯の生存権保障を脅かすだけでなく、景気を押し下げ、結局、国の税収を減らしてしまうので、経済政策としては最低なのです。

また同じく、中小企業も同様で内部留保なんかする余裕がありませんから、入ったものはすぐ使ってしまい、日本の消費を増やします。

ですから、富めるものから取り、これを貧しいものに配分する所得の再分配と呼ばれるこのような政策をとるべきなのです。
以上に見たように、この所得の再分配政策は景気を良くするだけではなく、結果として富める者や大企業から多く取り、これを所得の低い国民に分配するわけですから、反貧困、格差縮小にもつながり、一石二鳥です。




5 所得の再分配を選ばないエセ野党は必ず衰退する

ところが、大企業の労働組合を支持基盤とする民主党は、もともと格差拡大を問題とする意識に乏しい新自由主義の政党です。
これは、いわゆる第三極政党と言われる維新や故みんなの党のような、自民党にすり寄りたい政党ではさらに顕著です。

これでは、野党が与党と政策の方向性が同じなのですからどうしようもありません。たとえば民主党がアベノミクスに代わる自分たちの政策がないと批判されるのは当たり前です。
なぜなら、与党と野党に政策の対立が基本的にないので、選挙の争点はない。つまり、有権者には選択肢がなくなってしまうのです。



以上のように、自公両党に打ち勝ち政権を奪取したいと本気で思っている政党なら、一握りの人々の利益にしかならない新自由主義政策に対抗して、真に国民の利益になる所得の再分配政策に真剣に取り組むべきです。
その姿勢を貫き、粘り強く国民に訴え続ければ、国民の側に立った政党だと認められ、支持をあつめることができるでしよう。

逆に、国民も賢くなり、新自由主義政党はもとより、御用学者や評論家やマスコミに惑わされず、大多数の幸福につながる所得の再分配政策を取る政党を支持していくことが必要なのです。




6 野党の戦後協力はやればやるほど自民党を利した

前回述べたように、2015年以降に難しい政治課題に次々と直面することがわかっていた安倍自公政権は、今回の解散のタイミングを密かに狙いすませていました。




ところが、多くの野党ときたら、政治日程が前述のように決まっている以上、この2014年末は安倍首相が解散するチャンスだと狙っているいうことは予想してしかるべきでした。
ところが、野党には選挙に対する危機感が全く感じられませんでした。

野党第一党の民主党はいかに他の野党と野合するかばかりに気を取られていました。また、第三極と言われる党も、みんなの党が分裂した挙句に消滅したり、維新の会が維新の党と爺世代の党に分裂したりする体たらくでした。




7 不発だった選挙協力

さらに、野党各党は選挙直前になって、駆け込みで選挙協力なる選挙区ごとに候補者を1人に絞る作業に没頭しました。

なんと、野党間で成立した194の選挙協力区のうち、統一候補が勝利した選挙区はわずか42に過ぎず、153個の選挙区で自公の候補が選出されてしまったのです。



逆に、自民党は圧勝した2年前の選挙よりも、小選挙区選挙でさらに11議席を増やしているのです。

しかし、たとえば民主党と維新の党が候補者を一本化したとしても、それぞれの支持基盤が違うのですから、一本化された野党候補の得票数が前の選挙での得票数の合算になるわけがありません。
選挙協力する相手の党が気に入らないそれぞれの支持者が、自民党や公明党に投票してしまうことがかなりの割合で起こります。

相変わらず頭が良くない




8 比例選挙で議席数をかえって減らす選挙協力

また、選挙協力は、各野党の比例選挙区での得票数を確実に減らします。
この反対の例が共産党です。
共産党は前回見たように、小選挙区選挙ではほとんど勝てないのですが、ほぼ全選挙区に候補者を出しますから、小選挙区で勝てないにしても一定の宣伝告知効果があり、無党派の有権者が比例でも共産党に入れるという現象が必ず起こります。

共産党の議席を獲得のほとんどが比例選出であることは、ここに理由かあります。
実際、他の野党と沖縄以外では全く選挙協力をしなかった共産党は躍進し、公示前の2倍以上となる21議席を獲得したのです。

ところが、たとえば民主党と維新が選挙協力をすると、候補者を出す選挙区を譲り合って候補者を引っ込めるわけですから、民主党も維新も自分独自の候補者のいない選挙区が必ず増えます。
これでは確実に比例の得票数がお互いに減るのです。




9 百害あって一利なしの選挙協力

選挙協力しても肝心の小選挙区で得票数が足し算にならない。
なのに、比例選挙では、選挙協力しなかった時より獲得議席数が減る。
これでは、野党が選挙に勝てるわけがありません。

しかし、小選挙区選挙制度による二大政党制が良いのだと盲信しているマスコミは、二大政党制をにらんだ野党の選挙協力を促します。

国民もなんでも選挙でも、協力しないよりは協力したほうが有利なのではないかと漠然と考えます。

そのような世間の圧力に押されて、各野党の執行部はマスコミや自党内部の反対勢力にひはんされないように、いわばアリバイ作りのために、おざなりな選挙協力をします。
その結果、どの野党も力を発揮できず、与党側に漁夫の利を与えてしまうというわけです。

安倍首相はこんな野党の悲惨な状況にも乗じて、今回の解散総選挙を仕掛けたとみるべきです。




10 結論 ー 希望はある

野党は選挙協力ではなく、所得の再分配政策を実現するための勢力結集を

以上に見たように、安倍政権の新自由主義的な経済政策は一握りの富裕層や大企業を潤すだけのイデオロギーです。

これに対して、次の政権奪取を目指す政党は、国民の購買力を上げ、好景気を呼び、国民の間の格差を縮める所得の再分配政策を追求すべきです。

また、選挙前にバタバタと野合する選挙協力では、単なる数合わせにしか過ぎないことが見え見えですから、平時から、大多数の国民の支持を得られるはずの所得の再分配政策を前面に掲げて、政策実現のための協力を普段から始めなければなりません。



そして、我々国民はもっと賢くなり、誰が本気で国民の幸福を考えているか、見極めなければなりません。
そのためには、選挙直前だけではなく、やはり普段から自分たちの真の利益とは何で、誰がその担い手なのか、考え続けるべきです。

そして、自分の幸せは自ら獲得せんと積極的に学び、行動することが大事です。

だからこそ、社会を良くしようと努力する市民は、エセ経済理論や御用マスメディアの嘘を暴きつづけ、大多数の国民に真実を粘り強く訴えることをやめてはなりません。

目の前の選挙結果など、これからの未来から見れば、ほんの一瞬の暗闇にすぎません。

明けない夜はない、とも、空は夜明け前が一番薄暗いともいいます。
諦めないで頑張っていきまっしよい!


次回は、国民の利益に反しながらもしつこく生き残る(笑)、橋下維新の党に迫ります。

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【冬のボーナス】大手企業は89万、公務員は69万 中小企業の平均は?


オリコンNewS
ORICON STYLE 2014年12月12日 11時47分 JST
oricon style

大手企業89万、公務員69万 一方、中小企業のボーナスは…?

年の瀬も近づいてくると、気になるのが冬のボーナス。10日、国家公務員の冬のボーナス(期末・勤勉手当)が支給され、昨年冬と比べて約12万増の同69万1600円(21.0%増・管理職を除く一般行政職の平均支給額)が大きな話題となっている。日本経済団体連合会(経団連)が発表した「2014年年末賞与・一時金受結状況」(第1次集計、11月13日発表)によると、大手企業76社の平均支給額は89万3538円(前年比5.7%増)とのこと。では、公務員でも大手企業勤務でもない会社員の現状はというと…?

第一生命経済研究所が分析した「2014年冬のボーナス予測」(11月6日発表)によると、民間企業におけるボーナス額の平均は37万3826円で、前年比で1.9%の増加。支給額だけでなく、ボーナスの支給対象者数も前年比で2.8%の増加が予想され、3939万人に支給される見込みだという。

同研究所によると、ボーナスの交渉は春闘時にその年の年間賞与を決定する夏冬型と、秋にその年の冬と翌年の夏の賞与を決定する冬夏型、賞与の度に交渉を行う毎期型などがあり、大企業では夏冬型がもっとも多いという。そのため、主要企業のボーナスは今年の春闘時に大幅増の形で妥結されているため、冬のボーナスでも前年比5%増の結果になったとみられるという。

一方の中小企業はというと、「中小・中堅企業は組合組織率が低く、労使交渉自体がそもそも実施されないことも多い。また、労使交渉を実施する場合でも、ボーナスの決定は大企業と比べて夏冬型が少なく、毎期型の割合が多い。そのため、相対的に直近の収益状況・業況が賞与に反映されやすい傾向がある」(同研究所)という。

14 年夏のボーナスでも、事業所規模が小さくなるほどボーナスの伸びが低くなる傾向がみられたこと、消費増税後の景気が精彩を欠いていることなどから、「大企業では高い伸びが期待できる一方、中小・中堅企業では伸び鈍化が見込まれるため、全体で見れば夏対比でボーナス増加率は鈍化する公算が大きい」と同研究所は予測している。

経済産業省の「2014年版中小企業白書」によると、国内にある企業の99.7%は中小企業。これらを含めたボーナスの平均額が、“日本の平均”ともいえる。


「冬のボーナス37万3826円」…あなたは多かった? 少なかった?


"冬ボーナス"、大企業と中小で60万円超の差--大阪府の中小、41.7%は「なし」

御木本千春2014/12/09 16:34
大阪シティ信用金庫はこのほど、 2014年「中小企業の冬季ボーナス支給状況」を発表した。それによると、冬季ボーナスの平均支給額は、大手企業と中小企業で約62万円の開きがあることがわかった。

今冬、ボーナスを「支給する」企業は前年比2.1ポイント増の58.3%。3年連続で増加したものの、リーマン・ショック前(2007年71.4%)の水準を依然下回った。一方、「支給しない」企業は41.7%で、内訳は「ボーナスは支給できないが、少額の手当てを出す」が28.6%、「全く支給なし」が13.1%となった。

ボーナス支給の状況(出典:大阪シティ信用金庫Webサイト)
業種別に見ると、「支給する」割合が最も高かったのはサービス業で64.2%。反対に最も低かったのは小売業の25.8%で、1998年の調査開始以来最低の割合だった。消費増税など阻害要因の軽重を反映してか、業種間の差異が大きく出たという。

従業者規模別に見た場合、支給企業割合は規模が小さいほど低いことが判明。50人以上の77.6%に対し、20人未満は54.4%と、規模間の差は23.2ポイントに上った。

1人当たり平均支給額は前年比0.75%(2,041円)増の27万4,483円と、2年連続の増加。一方、経団連がまとめた2014年年末賞与調査(妥結額の第1回集計、11月13日発表)によると、大手企業の平均支給額は加重平均で同5.78%増の89万3,538円となり、両者の間には約62万円の開きがあった。

業種別では、サービス業が30万4,171円で最多。一方、運輸業は23万7,151円で最も少なかった。

調査時点は2014年11月上旬、有効回答は大阪府内の企業1,117社。





「アベノミクスの源流を探る」(下)新自由主義政策を採った国々

2014.12.06 07:00 THE PAGE

細かいことだが… “アジェンデも亡命先で暗殺される。” アジェンデは大統領官邸(モネダ宮)で自殺したのでは?

[写真]パウエル米元国務長官と歩くレーガン元大統領(右)(ロイター/アフロ)
 今回の総選挙を安倍総理は「アベノミクス解散」と命名し、アベノミクスを争点に設定した。それが選挙に有利になると考えているからだろう。そこでそれほど自信を持てる政策なのかを、三本の矢の源流をたどる事で考察する。前回は第一の矢で あるリフレ政策と第二の矢であるケインズ政策について日本に何をもたらしたかを見てきた。今回は第三の矢の「新自由主義」について源流を探ってみる。

【写真】(上)「三本の矢」と歴史上の経済政策
初の「新自由主義」採用国はチリ

 新自由主義はケインズ経済学を批判して政府の市場介入を排除する。その経済学はアメリカのシカゴ大学経済学部に受け継がれてきた市場原理主義を基調とするため「シカゴ学派」と呼ばれる。新自由主義を有名にしたのはレーガン大統領やイギリスのサッチャー首相だが、世界で最初に政策として取り入れたのは南米チリのピノチェト大統領である。従ってその顛末から探っていく。

 実は世界で最初に選挙によって社会主義政権が誕生したのもチリである。1970年にアジェンデ大統領が民主的な選挙で選ばれ、チリは社会主義国になった。これにアメリカのニクソン大統領が衝撃を受けた。ニクソンは「社会主義は暴力革命でしか生まれない」と公言してきたがそれが覆されたからである。

 アメリカはチリの陸軍総司令官ピノチェトを支援してクーデターを起こさせる。1973年にピノチェト軍事独裁政権が生まれ反対派は徹底して虐殺・逮捕された。アジェンデも亡命先で暗殺される。アメリカに後押しされたピノチェトは、アジェンデ時代の社会主義に代わる経済政策として新自由主義を史上初めて採用した。アメリカからシカゴ学派のエコノミストが招かれ、国営企業の民営化や大土地所有者に対する優遇政策が採られた。それによってチリは一時的な経済成長を成し遂げる。シカゴ学派のミルトン・フリードマンは「チリの奇跡」と絶賛した。

 ところが新自由主義は富を一部の者に集中させて貧富の差を拡大させ、やがて経済は下降し始める。2年後の1975年に経済成長がマイナスに転じ、自由貿易によって国内製造業は壊滅、貧困率はアジェンデ時代の2倍の40%になった。1985年、ついにピノチェト政権は新自由主義を放棄し、シカゴ学派のエコノミストを追放、ケインズ理論の政策に軌道修正した。

減税打ち出した米レーガン政権

 1981年、アメリカにレーガン政権が生まれた。「強いアメリカを取り戻す」ことを目的に、減税を行って経済を活性化させる新自由主義の政策を打ち出した。減税をすれば企業も国民も潤う。国民の消費が活発になり、国内需要が増加すれば企業の生産活動も活発化する。そうなれば減税額を上回る税の自然増収が得られて財政赤字は解消し、経済は成長すると考えられた。アベノミクスが大胆な金融緩和によって円安と株高を実現し、それが輸出企業を中心に大企業を潤し、その儲けが中小企業や労働者に及べば経済の好循環が生まれると考えるのに似て、レーガノミクスは減税が経済の好循環を創りだすと考えたのである。

 ところが経済成長はするが税の増収が期待通りにいかない。予想を超えて財政赤字が膨らんでいく。一方でアメリカの国内需要が増加した事は日本の対米輸出を刺激した。アメリカは大幅な輸入超過となって貿易赤字も膨らむ。そして第一次世界大戦以来、外国に金を貸して利息を稼いできたアメリカが、ついに世界一の借金国に転落したのである。その時アメリカはすべての責任を日本に押し付けてきた。日本の貿易政策が集中豪雨的な輸出を企んでいると非難し始めた。ジャパンバッシングが始まり、特に1985年に日本が世界一の金貸し国になると円高と低金利を押し付けて日本経済をバブルに導いた。それがその後の「失われた10年」の遠因となる。

 アベノミクスは株高を維持する事が至上命題である。その株を買っているのは主に外国人投資家である。外国人投資家に逃げられればアベノミクスはお終いだ。逃げられないためには目先の利益だけを求める経済政策を採用する事になる。嫌でも市場原理主義的にならざるを得ない。しかしそれが長い目で見て国民を幸福にする道なのか、世界の歴史を見てくると私ははなはだ疑問になる。

サマーズ米元財務長官の言葉

 新自由主義は確かに一時的には経済を成長させる。しかしそれは継続しない。2、3年後には必ずひずみが出てくるのが世界の経験である。安倍総理がなぜ今選挙を急ぐのか。来年は戦後70周年で世界から日本の歴史認識が問われる事になり、また原発再稼働やTPP、普天間問題、それに集団的自衛権の法整備など難題が山積するためと見られているが、アベノミクスの賞味期限が切れ、思い通りの展開になる保証はどこにもないからだと私は考える。

 アメリカのローレンス・サマーズ元財務長官は「アベノミクスが良いか悪いかは3年後に分かる」と2年前に述べていたが、だからその前に選挙をしてしまわないと足元が崩れると安倍総理は考えているのではないか。

(ジャーナリスト・田中良紹)



社説
2014年11月25日 中日新聞


社会保障 再分配機能を強化せよ
 富裕層が富めば、その滴がしたたり落ちるというトリクルダウン効果はなく、庶民の暮らしはより厳しくなるばかりだ。所得の再分配機能を強化すべきだ。

 実質賃金は十五カ月連続で、前年同月を下回っている。相対的な貧困率は上がり続け、一人親世帯になると先進国でも最悪の水準だ。生活保護を受給しているのは八月時点で百六十一万世帯と過去最多を更新した。一方で、高額商品の売れ行きは好調で、国民生活の格差は広がっている。

 安倍政権が誕生した二年前の総選挙で、自民党は社会保障について「『自助』・『自立』を第一に」と公約に掲げた。自分のことは自分や家族で面倒をみろ、ということだろう。

 その公約通り、社会保障の削減は進んだ。公的年金は昨年十月から三段階に分けて2・5%引き下げられつつある。国民年金の満額受給者で、すでに年間、約一万三千七百円減った。医療保険では、今年四月から七十〜七十四歳の自己負担が順次、一割から二割に引き上げられている。介護保険については、一定以上の所得がある人の利用者負担を二割に上げるほか、特別養護老人ホームの新規入居を「要介護3」以上に限るなどの給付カットが、二〇一五年度から実施される。

 生活保護では、食費などの生活費に充てる生活扶助費が昨年八月から計6・5%引き下げられている。保護が必要な人が利用できなくなると懸念される改正生活保護法も今年七月に施行された。

 来年十月に予定されていた消費税の再増税が延期されたことにより、社会保障の充実策は先細りする見通しだ。政府は来年度一兆八千億円を充てる方針だったが、四千五百億円不足する。

 四月からスタートする待機児童解消に向けた「子ども・子育て支援新制度」は、保育施設の職員増加などが縮小される可能性がある。無年金者を減らすため、受給資格期間を二十五年から十年に短縮し、低所得の年金受給者に最大月五千円の給付金を支給する対策は、先送りの公算だ。人手不足が深刻な介護職員の待遇改善や、低所得高齢者の介護保険料軽減も難しくなっている。

 再増税延期で財源が不足するなら、各省の予算枠を組み替えてでも、年金、医療、介護などの社会保障は充実させるべきだ。所得再分配機能の強化は、最優先に取り組むべき課題だ。



社説[社会保障]将来ビジョン明示せよ

2014年12月11日 05:30 琉球新報

 私たちの暮らしにかかわる社会保障は、政治の大きな課題の一つであるはずだ。しかし、今回の衆院選で大きな争点となっているとは言い難い。消費税再増税の先送りで、社会保障の充実策の財源確保が困難になり、社会保障政策の行方が見えにくくなったこともあるだろうが、各党は「負担と給付」の議論も含め、社会保障の将来ビジョンを明確に示すべきだ。
 日本社会は急速に少子高齢化が進み、毎年1兆円規模で増え続ける社会保障費の多くを借金でしのいできた。いわば将来世代へのつけ回しで賄われているのである。
 「負担と給付」の問題をどう考えるか。その解決に向けた政治の決断が、2012年の3党合意による「社会保障と税の一体改革」だった。
 3党合意を受けて医療や介護など改革の道筋を示す「プログラム法」が昨年成立したが、制度見直しに対する安倍政権の取り組みは弱く国民に浸透しているとはいえない。
 一方で高齢者の貧困問題は深刻だ。厚生労働省によると、全国で生活保護を受けている世帯は過去最多の161万世帯。その半数近くが65歳以上の高齢者世帯だ。再増税先送りで低年金・無年金者への支援策も延期されそうだ。
 1人暮らしや夫婦だけの高齢者世帯が急増している。今後、人口は減少し、子どもや働き手が減り高齢者の割合は一層高まる。格差の解消のために、社会保障の所得再分配機能を強化しなければならない。
    ■    ■
 社会保障制度は現役世代が高齢世代を支える側面が強いが、現在の制度は、世代間の格差を広げているという指摘もある。
 高齢者が増えれば年金や医療、介護にかかる費用が増える。社会保障にかかる社会保障給付費はこの20年でほぼ倍増。12年度約110兆円で、このうち高齢者向けの費用が約7割を占めた。
 1人のお年寄りを支える現役世代の数は、1990年には5・1人だったのが、いまは2・3人、団塊の世代が75歳以上になる2025年には1・8人にまで細る。
 厚労省の試算によれば、10年時点で70歳になった厚生年金加入世帯は、支払った保険料の6・5倍の年金が支給されるが、30歳以下の世帯は2・3倍しか受け取れないという。
 「負担と給付」のアンバランスは世代間格差への不満をもたらしかねない。放置すれば、制度の維持に支障をきたす事態を招くだろう。
    ■    ■
 朝日新聞の声欄(11月3日付)に、東京の大学生がこんな意見を寄せていた。「消費税増税後も、若者が生涯で得られる所得や年金は、高齢者より絶対少ない。その現実を度外視してまで支えてあげるほど、われわれはお人よしではない」。世代間の不公平感を政治が真正面から受け止めなければならない。
 高齢者の中にも富裕層はいる。いわゆる世代内格差である。将来へのつけ回しでなく、所得再分配も含め、持続可能な制度設計に知恵を絞るべきだ。




「野党1本化」に限界 194選挙区中、当選は42区
2014年12月16日7時34分 朝日新聞

「一本化」した選挙区と全選挙区の勝率
 14日投開票の衆院選で、自公と共産を除く野党5党は194小選挙区で候補者を「一本化」して挑んだが、当選したのはうち42選挙区だった。5党の小選挙区当選者の約8割を占めるが、与党に競り負けるケースの方が多かった。一定の効果はあったものの、政策の違う各党による連携の「限界」を示す結果となった。
特集:2014衆院選
 民主、維新、次世代、生活、社民の野党5党は今回、与党に対抗するため、各小選挙区の候補者を1人に絞る「一本化」を進めた。背景には、2012年の前回衆院選での「教訓」がある。この時は民主や第三極各党が競い合うように擁立した結果、自公の圧勝を招いたと指摘されたからだ。
 ただ、安倍晋三首相が消費増税の先送りを理由に「あまりに急な解散」(次世代・平沼赳夫党首)を仕掛けた結果、野党側に十分な準備や調整をする時間はなかった。民主、維新両党の調整で維新候補に絞られた愛知12区のようなケースもあるが、調整がないまま結果的に5党のうち1党しか擁立しなかった例も少なくない。こうした例も含めて、結果的に野党5党の候補が1人しか立候補しなかった小選挙区は、295のうち194に上った。
 この「一本化型」選挙区での勝敗を見ると、野党5党の候補が勝利したのは42小選挙区。5党が小選挙区で勝利した計54選挙区のうち「一本化型」は約78%を占めた。ただ、5党の候補が複数立ったり、1人も立てなかったりした選挙区も含めた295選挙区全体の「勝率」も2割程度で、ほとんど違いはなかった。
 維新候補が当選した愛知12区のように「一本化」が成功したケースもあるが、地域差も大きかった。
 東京の25選挙区では、うち13選挙区が「一本化型」だった。しかし野党側が議席を確保したのは、維新候補が当選した東京15区だけにとどまった。福岡の11選挙区での「一本化型」は8選挙区に上ったが、野党側の全敗だった。
 一方、野党5党が複数の候補を立てた所でも、特定の党が地盤を築いている選挙区で強みを発揮したケースもある。維新が地盤をもつ大阪(計19選挙区)では、同党が、民主などと競合した選挙区も含めて5議席を確保した。
 「一本化」が必ずしもうまくいかなかった背景には、5党による政策面での連携がなく、安全保障、原発など主要政策でも食い違う点が多かったことが指摘されている。




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