菅官房長官は13日午前の記者会見で、国連教育・科学・文化機関(ユネスコ)が世界記憶遺産に中国が申請した「南京大虐殺の文書」を登録したことに関し、ユネスコへの日本の分担金の停止や削減を検討する考えを示した。


 菅氏はユネスコの審査過程を「秘匿、秘密の中で行われている。日本政府としてどんな文章が出ているかさえ見ることが出来ていない」と批判。制度改革を促す手段として「分担金の支払いの停止等を含め、あらゆる見直しを検討していきたい」と語った。


 菅氏は今回の登録について、「(南京で)非戦闘員の殺害や略奪行為があったことは否定できない。(中国が主張する30万人の犠牲者数について)政府として具体的な数の断定は困難だという立場だ」と述べた。ユネスコに対する日本の分担金(2014年)は約37億円。米国がパレスチナのユネスコ加盟に反発し、拠出金支払いを停止しているため、日本の分担率(約11%)は世界最大となっている。


 


 
安倍首相が特攻隊の世界遺産を画策



南京大虐殺の登録に「政治利用」と抗議しながら…安倍首相が「特攻隊」を世界遺産に推していた! 協力者はあの人の娘?


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安倍談話で繰り返された「未来」という文言は“歴史の修正”とセットなのか(YouTube「ANNnewsCH」より)



 ユネスコの世界記憶遺産に中国が申請していた「南京大虐殺」が登録されたことに対し、安倍政権が“発狂”しているが、いよいよその動きが具体化してきた。


 本サイトで既報のとおり、登録前から自民党の原田義昭・国際情報検討委員会委員長が「南京大虐殺や慰安婦の存在自体を、我が国はいまや否定しようとしている時にもかかわらず、(中国が)申請しようとするのは承服できない」などと発言したりと、安倍政権の根幹にある歴史修正主義が露呈していたが、さらに11日には、二階俊博・自民党総務会長が徳島県での講演でこんなことを言い出した。


「ユネスコが『(南京事件で)日本は悪い』というなら、ユネスコの資金はもう日本は協力しないと言えないとしょうがない」


 何度でも繰り替えすが、南京事件は、多数の元日本兵による捕虜や民間人虐殺の証言・証拠が存在し、また日中間の公式歴史研究でも事実と認定されている。そんな歴史的事実をネグり、「虐殺はなかった」「日本は悪くない」なる妄言を日本は世界に向けて発信しているのだ。これは、ドイツ政府が「ナチスによるホロコーストはなかった」と言っているに等しい歴史修正である。国際的に許されるわけもなく、国家としての信用を落としていることに彼らは少しも気付かない。


 しかも、ちゃんちゃらおかしいのは、安倍政権が「中国はユネスコを政治利用している!」などと批判していることだ。


 いったい、どの口でそんなことが言えるのか。今回、申請し登録された「シベリア抑留」はいわずもがな、実は日本政府はこの間、もうひとつ、“政治利用”としか思えないものを世界記憶遺産に推している。それは「特攻隊」資料だ。


 


 日本ユネスコ国内委員会は、世界遺産候補を公募し選定しているが、今回の公募の一つに鹿児島県南九州市が申請した特攻隊の遺書などの関連記録があった。この特攻隊資料は知覧特攻平和会館が保存しているもので、昨年2014年にも申請されたものの、「日本からの視点のみが説明されている」と指摘され、落選していた(朝日新聞15年06月05付)。


 しかも、この申請に関わっていたのが、総理である安倍首相本人だった。月刊総合誌「FACTA」14年5月号の記事によると、昨年、安倍首相は、特攻隊資料を記憶遺産申請の手続きに入るようにと自ら指示。〈「集団的自衛権問題が佳境の折に雑音を増やすだけ」と自民党内からも懸念が上がっている〉と伝えている。


 たしかに、軍の命令に抗えず、無謀な作戦の捨て駒として扱われ、命を落とした特攻隊の存在は決して忘れてはいけないものだ。しかし、百田尚樹の『永遠の0』が象徴的なように、ときとして特攻は「命がけで国を守ろうとした勇敢な兵士」として賞揚され、戦争および戦時体制の肯定の材料にもされてきた。


 それを世界記憶遺産に推すという行為は、当然、特攻礼賛と受け取られかねない。実際、昨年に開かれた霜出勘平・南九州市市長の会見では、知覧特攻平和会館を訪れたことがあるというイギリス・タイム紙の記者が「特攻隊員の犠牲がまるで崇高な死であったような印象を見学者に与える」と言い、ドイツの記者からも「悲劇を繰り返させないためであるなら、戦争が起きた原因をはっきりさせるべきではないか」と鋭い指摘を受けている。


 こうした諸外国からの反発はふつうに予想できるものだが、しかし、安倍首相はそれでもなお特攻隊資料に執着する。それはまるで、今年、世界文化遺産に登録された「明治日本の産業革命遺産」のときと同じように。


 既報の通り、安倍首相は「明治日本の産業革命遺産」についても自身の人脈をフル活用して全面的にバックアップ。世界遺産登録の「陰の立役者」と呼ばれ、安倍首相の幼なじみでもある加藤康子氏には「君がやろうとしていることは『坂の上の雲』だな。これは、俺がやらせてあげる」と語り、自民党総裁の座に返り咲いた3日後には彼女に「産業遺産やるから」と明言したという。


 これほどまでに安倍首相が「明治日本の産業革命遺産」にこだわったのは、戦前の大日本帝国の体制や「富国強兵」「脱亜入欧」という思想を肯定・美化したかったからだというのは簡単に想像がつく。国民に愛国心を強制することに熱心な安倍首相の次の目標……それが「特攻隊資料を世界記憶遺産登録」なのだろう。


 ほとほと嫌気がさすが、「FACTA」の記事ではもうひとつ、気になる話が記載されている。それは、この世界記憶遺産の文部科学省の担当者が、籾井勝人・NHK会長の娘である籾井圭子氏であるということだ。


 言うまでもなく、籾井氏は安倍首相の完全な子飼いで、籾井体制以降、NHKは“安倍チャンネル”と化していることはご存じの通り。今度は娘が安倍首相の希望を忖度して、特攻隊資料の世界記憶遺産登録に動いたということか──。


 それにしても、安倍首相はユネスコの世界記憶遺産を国威発揚の場か何かと勘違いしているのではないか。


 今回の「南京大虐殺」に限らず、これまでも世界記憶遺産は帝国主義や戦争による“負の歴史”をいくつも認定してきた。それは、そうした歴史を踏まえることなくして平和への前進はなしえないからだ。しかし、この日本という国は、安倍首相の主導によって特攻隊の賛美という“逆コース”を進もうとしている。いったいこの姿勢のどこが“積極的平和主義”なのか。国家の身勝手なエゴを全世界に発信し続けているだけではないか。


 まあ、国連の会見で難民問題を問われて、「難民問題より前に女性、高齢者の活躍」とトンチンカンな答えをするようなドメスティックなオツムの持ち主には何を言っても無駄だろう。


 やはり、諸外国から「話にならない歴史修正国家」と見放され、国際社会から孤立する前に、この政権を倒すしかない。
宮島みつや


 


 


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