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国家は個人の損害賠償請求権を放棄できない。日韓「従軍慰安婦」問題、解決間近か。

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 安倍首相は2015年12月24日、いわゆる従軍慰安婦の問題の早期妥結を目指す立場から、岸田外相に年内に韓国を訪問するよう指示し、両政府は12月28日に外相会談を行う方向で調整を進めています。


 安倍首相自身、NHKが「慰安婦」問題の番組を作ろうとしたら、自ら乗り込んでいって改変を求めたというくらいの歴史修正主義者(歴史上の事実を都合よく修正してしまう人)です。


 そして、安倍首相の支持基盤には、「慰安婦」問題など問題さえないと否定してしまいたい右翼層を抱えています。


 逆に、韓国側の世論は強硬で、支持率が安倍首相よりずっと低い朴大統領は妥協がしにくい状況であります。ただし、この問題を何とか解決して、支持率アップを図りたいところでもあります。


 というわけで、いろいろな事情が絡み合って、この先どうなるかまだ不透明なこの「慰安婦」問題解決ですが、たとえ両国の政治家の人気取りのためであっても、なんとか交渉がうまくいくことを祈りたいと思います。



韓国政府も司法府から努力しないと違憲だと言われていて必死です。


 


 


 さて、日本の右翼層が、「慰安婦」問題がないということの大きな根拠に、日韓の国家間でこの問題は解決済みである、という定型文句があります。


 もう少し詳しく言うと、日本と韓国は、50年前の1965年の日韓国交正常化と同時に、「請求権ならびに経済協力協定」を締結し、日本が韓国に資金協力を行うとともに、両国と両国民の間の請求権の問題については「完全かつ最終的に解決された」と明記されたので、日本と韓国の間の財産・請求権の問題は、


『完全かつ最終的に解決済みである』


というのです。


 でも、これって本当なのでしょうか。


 常識的に考えてみてください。


 国民一人一人と、国家とは、その人の国籍が属するといえども別人格ですよね。それなのに、韓国政府が日本政府からお金をもらったからと言って、韓国人の権利を韓国政府が放棄したりできるでしょうか。


 いえ、できません。



 


 たとえば、逆に、あなたが韓国に行って韓国の国鉄で事故に遭い(韓国に国鉄があるかどうか知らんけど)、損害賠償請求権を得たとします。


 これをあなたに無断で独断で、日本政府が請求権を放棄しますって条約を結べると思いますか?


 無理ですよね。


 だって、あなたの賠償請求権はあなたの権利なんですから、権利の行使も放棄も、およそあなたにしかできないのです。もちろん、あなたが多額の税金を滞納していて(失礼)、国家から財産の差し押さえをこの請求権に受けて、日本政府にとられちゃったのなら別ですよ(年末に不吉な例えで失礼します)。


 でも、この場合でも日本政府にあなたの財産の処分権が移ったから、処分できるのです。


 個人と政府は別人格ですから、個人の財産の処分権は国にはなく、放棄したりできないのです。



 


 たとえば、日本が主権を回復したサンフランシスコ平和条約(1951年9月8日署名・1952年4月28日発効)の段階から、戦争賠償は「日本人の役務」によるとする原則は、確立されていましたが、たとえばこれが、原爆被爆者がアメリカに対して個人賠償を請求する権利を放棄したものだと読むのは、だれが見てもおかしいでしょう?


 ですから、日韓請求権協定でも、このことは同じで、政府(内閣法制局)も再三にわたり同趣旨の答弁をしています。


1991年8月27日 参議院予算委員会 


「政府委員(柳井俊二君) …先生御承知のとおり、いわゆる日韓請求権協定におきまして両国間の請求権の問題は最終かつ完全に解決したわけでございます。その意味するところでございますが、日韓両国間において存在しておりましたそれぞれの国民の請求権を含めて解決したということでございますけれども、これは日韓両国が国家として持っております外交保護権を相互に放棄したということでございます。


したがいまして、いわゆる個人の請求権そのものを国内法的な意味で消滅させたというものではございません


日韓両国間で政府としてこれを外交保護権の行使として取り上げることはできない、こういう意味でございます。」


 


 


1992年2月26日衆議院外務委員会 


「柳井政府委員 …それで、しからばその個人のいわゆる請求権というものをどう処理したかということになりますが、この協定におきましてはいわゆる外交保護権を放棄したということでございまして、韓国の方々について申し上げれば、韓国の方々が我が国に対して個人としてそのような請求を提起するということまでは妨げていない。しかし、日韓両国間で外交的にこれを取り上げるということは、外交保護権を放棄しておりますからそれはできない、こういうことでございます。


その国内法によって消滅させていない請求権はしからば何かということになりますが、これはその個人が請求を提起する権利と言ってもいいと思いますが、日本の国内裁判所に韓国の関係者の方々が訴えて出るというようなことまでは妨げていないということでございます


…ただ、これを裁判の結果どういうふうに判断するかということは、これは司法府の方の御判断によるということでございます。」


 


「日韓合併」って、れっきとした独立国である韓国を日本の植民地にしてしまう、ありていにいえば、日本のものにしちゃったわけで(しかも36年間も)、それなのにそこで起きた「慰安婦」などの問題の賠償だけは韓国にさせるというのがそもそもおかしい。


ちゅうか、韓国も日本に植民地にされてよかったこともあったはずとか言っている右翼の方には、韓国に36年間植民地にされても同じことが言えるのかと言いたい。


 


 


 国連の人権委員会に出された有名な報告書もこう言っています。


マクドゥーガル報告書(1998年)


「…この条約が当事国間の『財産』請求問題の解決を目指した経済条約であり、人権問題に取り組んだものでないことは明白である。…韓国側代表が日本に示した請求の概要を見れば明らかなとおり、この交渉には、戦争犯罪や、人道に対する罪、奴隷条約の違反、女性売買禁止条約の違反、さらに国際法の慣習的規範の違反に起因する個人の権利侵害に関する部分は全くない…


したがって、日韓協定第二条で使用される『請求権』という用語は、このような事実が背景にあるという文脈で解釈しなくてはならない。


日韓協定に基づいて日本が提供した資金は、明らかに経済復興を目的としたものであり、日本による残虐行為の個々の被害者に対する損害賠償のためのものではない。


1965年の協定はすべてを包含するような文言を使用しているが、このように、二国間の経済請求権と財産請求権のみを消滅させたものであり、個人の請求権は消滅していない。したがって日本は、自己の行為に現在でも責任を追わねばならない。」


 


 


 ところで、日韓請求権協定で、「個人の請求権は完全かつ最終的に解決された」としたことが、韓国の憲法に違反するかどうかが争われた裁判で、韓国の憲法裁判所は違憲かどうかの判断をせず、2015年12月22日訴えを却下=門前払いしました。


 しかしこの判決は、日韓の請求権協定については、

 

「もともと今回の訴えは支援金の金額を争うものだ。仮に協定が違憲であっても金額を巡る争いに影響はなく、憲法裁判所が扱う要件を満たしていない」

 

として、違憲かどうかの判断をせず、訴えを退けたもので、合憲性について判断していないのであって、今後違憲とされる余地があります。

 日本の最高裁判決には、日中共同声明について、個人賠償請求権を放棄したものだという判決がありますが、これから日韓で行われる交渉は司法による裁判ではなく、外交であるところに妙味があります。


 ぜひ、良い解決を願いたいと思います。


 


 


 


参考記事


Aftenoon Cafeさんより


日本政府の「元慰安婦への賠償は日韓条約で解決済み」論は破たんしていることを示す論文のご紹介(追記有り)


 


関連記事


日本軍「従軍慰安婦」制度に対する誤解を解き、問題点をわかりやすく解説する


元「従軍慰安婦」=戦時性奴隷の「私が証拠だ」は法律の世界では当然 金福童さんが特派員協会で会見


 


 



「完全かつ最終的に解決済みである」という言葉には、国家間では=「日本と韓国の間の財産・請求権の問題は」という枕詞がつくんですね。


それだけのこと。


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「日韓協定により解決済」論について

第一 国連における議論

一 日本政府は、国連において日本の戦後補償問題が討議されるたびに、「日韓協定により解決済」論を主張してきた。
 しかし、それは左記のように、「日韓協定は経済協力問題を扱ったものであり、被害者の人権に関する条約ではない」「日韓会談において『慰安婦』問題が討議されたことはない」などの理由で一蹴されてきた。

二 国連人権委員会クマラスワミ報告書(1996年)
「特別報告者の見解によれば、サンフランシスコ講和条約も二国間条約も、人権侵害一般に関するものでないばかりか、とくに軍事的性奴隷制に関するものでもない。当事国の『意図』は『慰安婦』による特定の請求を含んではいなかったし、かつ同条約は日本による戦争行為の期間中の女性の人権侵害に関するものでもなかった。したがって、特別報告者の結論として、同条約は、元軍事的性奴隷だった者によって提起された請求を含まないし、かつ日本政府には未だに国際人道法の引き続く違反による法的責任がある。」

三 マクドゥーガル報告書(1998年)
「…この条約が当事国間の『財産』請求問題の解決を目指した経済条約であり、人権問題に取り組んだものでないことは明白である。…韓国側代表が日本に示した請求の概要を見れば明らかなとおり、この交渉には、戦争犯罪や、人道に対する罪、奴隷条約の違反、女性売買禁止条約の違反、さらに国際法の慣習的規範の違反に起因する個人の権利侵害に関する部分は全くない…したがって、日韓協定第二条で使用される『請求権』という用語は、このような事実が背景にあるという文脈で解釈しなくてはならない。日韓協定に基づいて日本が提供した資金は、明らかに経済復興を目的としたものであり、日本による残虐行為の個々の被害者に対する損害賠償のためのものではない。1965年の協定はすべてを包含するような文言を使用しているが、このように、二国間の経済請求権と財産請求権のみを消滅させたものであり、個人の請求権は消滅していない。したがって日本は、自己の行為に現在でも責任を追わねばならない。」
四 このように、「経済協力により戦後補償問題が完全に解決した」との日本政府の主張は、国際社会に全く受け入れられていないのである。

第二 国会における答弁

 一 日本政府は、日韓協定締結以後、右協定により韓国人に対する戦後補償問題は完全に解決済みになったと繰り返し表明してきた。
 しかし、1991年8月27日以降の国会答弁においては、政府は日韓協定の規定は外交保護権の放棄にすぎず、個人の請求権は消滅していないことを認めるようになった。

二 右の答弁の変遷は次のような経緯によるものである。
 1991年3月26日、参議院内閣委員会において、シベリア抑留者のソ連に対する請求権について、次の質疑が行われた。
「翫正敏議員 …条約上、国が放棄をしても個々人がソ連政府に対して請求する権利はある、こういうふうに考えられますが、…本人または遺族の人が個々に賃金を請求する権利はある、こういうことでいいですか。
 高島有終外務大臣官房審議官 私ども繰り返し申し上げております点は、日ソ共同宣言第六項におきます請求権の放棄という点は、国家自身の請求権及び国家が自動的に持っておると考えられております外交保護権の放棄ということでございます。したがいまして、御指摘のように我が国国民個人からソ連またはその国民に対する請求権までも放棄したものではないというふうに考えております。」(甲六三号証)
 質問が日本人の権利にかかわるものであったため、政府は日ソ共同宣言によって個人の請求権が消滅するものではないことを右のように明確に答弁した。ところが、右の答弁を引用して日韓協定について質問された場合、これとの均衡上、日韓協定も外交保護権の放棄に過ぎないことを明かさざるを得なり、1991年8月17日以降、左記のような一連の答弁がなされたのである(甲六四号証)。

1 1991年8月27日 参議院予算委員会 
「政府委員(柳井俊二君) …先生御承知のとおり、いわゆる日韓請求権協定におきまして両国間の請求権の問題は最終かつ完全に解決したわけでございます。その意味するところでございますが、日韓両国間において存在しておりましたそれぞれの国民の請求権を含めて解決したということでございますけれども、これは日韓両国が国家として持っております外交保護権を相互に放棄したということでございます。したがいまして、いわゆる個人の請求権そのものを国内法的な意味で消滅させたというものではございません。日韓両国間で政府としてこれを外交保護権の行使として取り上げることはできない、こういう意味でございます。」

2 1992年2月26日衆議院外務委員会 
「柳井政府委員 …それで、しからばその個人のいわゆる請求権というものをどう処理したかということになりますが、この協定におきましてはいわゆる外交保護権を放棄したということでございまして、韓国の方々について申し上げれば、韓国の方々が我が国に対して個人としてそのような請求を提起するということまでは妨げていない。しかし、日韓両国間で外交的にこれを取り上げるということは、外交保護権を放棄しておりますからそれはできない、こういうことでございます。
…その国内法によって消滅させていない請求権はしからば何かということになりますが、これはその個人が請求を提起する権利と言ってもいいと思いますが、日本の国内裁判所に韓国の関係者の方々が訴えて出るというようなことまでは妨げていないということでございます。
…ただ、これを裁判の結果どういうふうに判断するかということは、これは司法府の方の御判断によるということでございます。」

3 1992年3月9日 衆議院予算委員会
「伊東(秀)委員 …今法制局長官がお答えくださいましたように、外交保護権の放棄が個人の請求権の消滅には何ら影響を及ぼさない、とすれば、全く影響を受けていない個人の請求権が訴権だけだという論理が成り立つか否かという見解、解釈を伺っているのでございますが、いかがでしょう。
…工藤政府委員 訴権だけというふうに申し上げていることではないと存じます。それは、訴えた場合に、それの訴訟が認められるかどうかという問題まで当然裁判所は判断されるものと考えております。」

三 以上の一連の答弁は、総合すると、次のような趣旨である。
 1 日韓協定は外交保護権を放棄したもので、個人の権利を国内法的に消滅させたものではない。
 2 「財産、権利及び利益」については措置法で国内法的に消滅させたが、「請求権」はその限りではない。
 3 「請求権」について韓国人が日本の裁判所に訴訟を提起することができる。
 4 右の場合に請求が認められるか否かは裁判所が判断することである

 日本政府は「韓国人個人に請求権あり」と明言するのを避けようと意図的に曖昧な言い回しをしているが、結局は日韓協定によって請求権が消滅していない旨の答弁であることは明らかである
 不二越に連行された元勤労挺身隊員が賃金を請求した事件においても、富山地裁は1991年8月27日に国が初めて個人の請求権が未解決であることを認めたことを前提として、その日から賃金請求権の消滅時効が進行すると判示している(1995年7月24日富山地判 判タ九四一号一八三頁)。
(中略)

したがって、一審原告らの被害に対する補償・賠償の問題は日韓協定によって何ら解決されていないから、日韓協定は国の立法義務を免除する何の理由にもなりえない
 また、前記のように日本政府は日韓協定締結時から、これが外交保護権の放棄を意味するにすぎず、個人の請求権を消滅させるものではないことを十分に認識していたが(甲六五号証)、その後日韓協定により韓国人被害者個人の賠償請求権も消滅したとの誤った解釈を繰り返し流布し(一審被告準備書面もそのひとつである)、韓国人被害者に著しい苦痛を与えてきたのである。
                                                                              以上


 


 



従軍慰安婦問題妥結を 28日に日韓外相会談で調整


12月25日 4時54分 NHK




 


日本政府は、いわゆる従軍慰安婦の問題について、韓国政府との間で最終的な妥結を目指し、今月28日に韓国で外相会談を行う方向で最終調整に入りました。安倍総理大臣は、戦後70年の総決算として韓国との関係改善に道筋をつけたい考えで、双方が受け入れ可能な打開策を探るギリギリの話し合いが行われる見通しです。

 

安倍総理大臣は24日、先の日韓首脳会談で一致したいわゆる従軍慰安婦の問題の早期妥結を目指す立場から、岸田外務大臣に対して、年内に韓国を訪問するよう指示しました。これを受けて、日本政府は韓国政府との間で、今月28日に韓国で外相会談を行う方向で最終調整に入りました。


安倍総理大臣は、韓国のパク・クネ(朴槿恵)大統領が、従軍慰安婦の問題を日韓国交正常化から50年の節目である、ことし中の解決を目指したいという考えを示してきたことも踏まえ、今回の外相会談を通じて、戦後70年の総決算として韓国との関係改善に道筋をつけたい考えです。
このため日本政府は、財産・請求権の問題は、完全かつ最終的に解決済みだという日本の立場などを維持しながらも、元従軍慰安婦の人たちが受け入れることができる提案ができないか、具体的な検討作業を進めています。


一方で、日本政府は韓国側に対して、従軍慰安婦の問題を蒸し返さず最終的な決着とすることや、この問題を象徴する銅像をアメリカなどで設置する活動が、今後も続くことがないよう確約を求める方針で、今回の外相会談で、双方が受け入れ可能な打開策を探るギリギリの話し合いが行われる見通しです。



国連 日韓外相会談に期待


いわゆる従軍慰安婦の問題を巡って、日本と韓国が来週外相会談を行う方向で調整していることについて、国連のデュジャリック報道官は24日、「パン・ギムン(潘基文)事務総長は日本と韓国が対話を続け、両国間の懸案事項を解決していくことを全面的に支持している」と述べ、日韓関係の改善につながる進展に期待を示しました。



日韓関係 最近の動きは


日韓関係は、3年前の平成24年に当時の野田総理大臣とイ・ミョンバク(李明博)大統領の時代に、歴史認識を巡る問題や島根県の竹島を巡る問題などが原因で悪化しました。


その後、両国の首脳が、安倍総理大臣とパク・クネ大統領に替わったあとも、関係改善の兆しは見られず、隣国でありながら、およそ3年半にわたって首脳会談が1度も行われないという異常な状況が続きました。


こうしたなか、パク大統領が、いわゆる従軍慰安婦問題の日本側の歩み寄りを首脳会談開催の条件としていた方針を転換。先月、安倍総理大臣との初めての首脳会談が実現し、両首脳は慰安婦問題の早期の妥結を目指すことで一致しました。


これを受けて両政府は、外務省の局長協議を加速させ、双方が妥協可能な案を探ってきました。今月に入って、産経新聞の前ソウル支局長の裁判で無罪が確定したのに続き、韓国の憲法裁判所が、50年前に日本と韓国が結んだ請求権協定を巡る裁判で訴えを退け、政府内には、「慰安婦問題の早期妥結に向けた韓国政府の決意のあらわれではないか」という見方が広がりました。


そして、安倍総理大臣は日本側の決意を示すため、岸田外務大臣に訪韓を指示しました。


 

 

 



日韓請求権協定訴訟 違憲かどうか判断せず


12月23日 15時03分 NHK




 


50年前に日本と韓国が結んだ請求権協定で、「個人の請求権は完全かつ最終的に解決された」としたことが、韓国の憲法に違反するかどうかが争われた裁判で、韓国の憲法裁判所は違憲かどうかの判断をせず、訴えを退けました。

 


日本と韓国は、50年前の1965年の日韓国交正常化と同時に、「請求権ならびに経済協力協定」を締結し、日本が韓国に資金協力を行うとともに、両国と両国民の間の請求権の問題については「完全かつ最終的に解決された」と明記されました。

 

これについて、戦時中に動員された韓国人男性の遺族が、韓国政府が決めた動員された人たちへの支援金の額は不適切で、金額を決めた法律は憲法違反だと主張するとともに、日韓の請求権協定についても「個人の財産権を侵害していて憲法違反だ」として訴えを起こしていました。


憲法裁判所は23日、まず韓国の法律について、「支援金は人道的な見地から支給されたもので、これを受け取る権利は憲法で保障された財産権とは言えない」などとして、憲法違反ではないと判断しました。

 

そのうえで、日韓の請求権協定については、「もともと今回の訴えは支援金の金額を争うものだ。仮に協定が違憲であっても金額を巡る争いに影響はなく、憲法裁判所が扱う要件を満たしていない」として、違憲かどうかの判断をせず、訴えを退けました。


外務省「請求権問題は解決済み」


外務省は「韓国の憲法裁判所が審判対象ではないとして、訴えを却下したと承知している。いずれにしても、日本と韓国の間の財産・請求権の問題は、『完全かつ最終的に解決済みである』という政府の一貫した立場は変わらない。両国の間には多くの難しい問題があるが、日韓関係を前進させるため、双方が努力していく必要がある」というコメントを発表しました。


 


 

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