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新生!毎日、泣いて笑って喜んで哀しんでる、かなりラテンの血の濃い、そんな宮武嶺のエブリワンブログです!

安倍政権の「同一労働同一賃金」、非正規の賃下げで実現させるな。非正規差別禁止のオランダから。

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 総務省の労働力調査によると、国内の非正規労働者は、2015年1年間の平均で1980万人で、労働者全体の37.5%を占めています。これは、20年前のおよそ2倍!で、増加傾向が続いています。


 ところが、厚生労働省などによりますと、残業代などを除く2015年の月給は、平均で、人数では全体の6割である正社員が32万1100円だったのに対し、4割の非正規労働者は20万5100円。

 正社員などフルタイムと、非正規労働者の多くが含まれるパートタイムの賃金水準を海外と比較すると、フルタイムを100とした場合、日本ではパートタイムが56.8だったのに対し、フランスは89.1、ドイツは79.3でした。


 このように、日本では、同一労働同一賃金が浸透しているヨーロッパの主要国と比べ、正社員と非正規労働者の間の格差が大きくなっています。

 そこで、安倍政権は正規非正規の格差をなくすると称して「同一労働同一賃金」の原則を取り入れると言い出しましたが、労働者派遣法改悪に見られるように非正規の権利を確保しようという態度は全くないわけですから、正規と非正規の「平等」は正規の労働条件の切り下げで達成されかねません。


 これに対して、フランスなどヨーロッパ諸国では、すべての非正規労働者に対し、客観的な理由がないかぎり不利益な取り扱いをしてはならないとする規定が設けられていますが、勤続年数や資格などを理由に例外として待遇に差をつけることも認められています。


 具体的に非正規の割合を高めることで、30年前には「オランダ病」とも言われた構造的な不況を乗り越えたオランダを見てみたいと思います。





非正規についた理由は男性の場合は正規の職員・従業員の仕事が無いが一番多く、26・9%と4分の1以上。


女性は意外と少なく見えるが。


 


 


 オランダでは1996年の労働法改正によって、フルタイム労働者とパートタイム労働者との間で、


1 時間当たりの賃金


2 社会保険制度への加入


3 雇用期間、昇進等の労働条件


に格差をつけることを禁じ、両者を労働時間数に比例して平等に扱うこととしました。


 まさに、同一労働同一賃金の実現ですね。


 また、2000年に労働時間調整法が施行されました。


 この法律は、労働者が使用者に対して、労働時間数の増減を要請し、フルタイムからパートタイムへ、あるいはパートタイムからフルタイムへ移行することを認めており、これにより、週当たりの労働時間を労働者自身が決められるようになったのです。


オランダ パートタイム労働者の均等待遇(平成15年版 国民生活白書)



その人たちはもちろん、ほかの理由の人にも正規に移りたいという人は2〜3割はいる。


 


 


 この「オランダモデル」と呼ばれるこのような政策の導入によって、労働者は雇用形態や労働時間を自ら選べるようになり、自分や家族のライフスタイルに沿った働き方が可能になるとともに、オランダでは失業率は下落し、マイナス成長から安定成長への転換を成し遂げました。


 かつて、「オランダ病」と言われた経済危機から、労働者の権利を保障することで見事に逆転に成功したのです。


 日本でも非正規労働者が増えていますが、EU加盟国の非正規労働者の平均が男性8.7%、女性32.2%であるのに対し、オランダでは男性が26.8%、女性は76.6%に上ります。女性に限れば、労働者の4分の3超がパートタイマーであり、フルタイムで働く人の方が珍しい状況です。


 これは、非正規労働者の権利が守られているからこそであり、日本のように正社員になりたいのに非正規に甘んじているという人も多いのとはまったく事情が違います。 


 安倍政権が同一労働同一賃金を言い出しましたが、さきごろ労働者派遣法を改悪した日本の政財界は必ず、正規の賃金を下げることでこれを実現しようとするに決まっています。


 もっと言えば、正規労働者の賃下げ、労働条件下げのために、非正規が利用されると私は見ています。


 しっかり、監視しなければ。



これだけ正規と非正規の賃金格差があれば当然だ。


 




安倍政権が同一労働同一賃金を急に言い出したのには理由があると思います。


1 選挙対策。民主党の従来からの政策を横取り。


2 正規労働者の賃下げなど労働条件の格下げ。


この項、続く!


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痛みに耐え、花開く 同一賃金オランダの改革 
世界が問う(2)


2016/3/21 2:00
日本経済新聞 電子版


 パートタイム労働でも同じ仕事をしたら正社員と同じ賃金をもらう「同一労働同一賃金」。実現すると私たちの働き方はどう変わるのだろうか。


 オランダ・アムステルダム郊外にある大手人材会社ランスタッド。求人サイトなどウェブ関連事業の女性マネジャー、マルティナ・バービエベスツエス(39)は週に4日しか勤務しない。毎週水曜日は6歳と3歳の2人の子どもと終日過ごす。


 




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バービエベスツエスさん(中)らオランダのパートタイム正社員。労働時間を自由に選ぶ


 



 2013年に入社してからずっとパートだった。それでも時間当たり賃金や社会保険はフルタイムで働く人と変わらず、不況時に先に解雇されることもない。それどころか2度の昇進を果たし、今は12人の部下を束ねて海外出張もこなす。


 保険会社で働く夫も週1日は在宅勤務しているので、子どもを保育所やベビーシッターに預けるのは週3日で済んでいる。「子供とふれあう時間や保育費を考えれば、よいバランス」と話す。


 フルタイムとパートの差別を法律で禁じたオランダでは当たり前の光景だ。子どもが成長したらフルタイムに戻る人も多い。ライフサイクルに合わせて労働時間を柔軟に変える。人口が減り、育児や親の介護を抱える「制約社員」の活躍が課題の日本にとって理想型ともいえる働き方だ。


 14年にパート約2400人を短時間勤務の正社員にした家具大手のイケア・ジャパン。仕事やポストが同じなら時間給は正社員と同じになった。人件費負担は億円単位で増えるが、従業員の離職率がほぼ半分に下がる効果が出ているという。


 「働き方で不利益がないようにしなければならない。同一労働同一賃金に踏み込みたい」。首相の安倍晋三は5月までに対策をまとめる考えだ。


 ただ日本企業の給与体系は働いた年数に応じて賃金を上げる年功型がなお主流。正規と非正規の待遇をそろえることは、日本型雇用の根本を崩すことにつながるだけに先進企業も手探りだ。


 08年に正社員とパートの時間給をそろえたりそなホールディングス。今年4月からは育児中の女性などの人材をつなぎとめるため、残業のない正社員制度が始まる。ただボーナスは既存の正社員の7割に抑える。残業を担う正社員の就労意欲に配慮したためだ。


 企業にとって正社員の高い給与と終身雇用は、会社都合の配置転換や転勤を受け入れ、職務を限定せずに働くことへの対価といえる。日本の高度成長を支えた仕組みだけに、メスを入れる副作用は読み切れない。経団連会長の榊原定征は「単純な考え方は導入しないでほしい」と政府に慎重な検討を求めている。


 人件費の増加も課題だ。オランダでは改革が始まった1982年から85年にかけて平均賃金が4%も下がった。パートの処遇を高める代わりにフルタイムの賃金を下げたためだ。正社員の賃金を削減せずに「同一労働同一賃金」を導入するには、働き手の生産性向上を伴う必要がある。


 オランダのような働き方を実現するには「生みの苦しみ」が避けられない。法政大学教授の小峰隆夫は「賃金体系を変える覚悟で取り組むべきだ」と説く。(敬称略)


 


 


パート大国オランダの秘密 発端は雇用危機 
世界が問う(2)


2016/3/21 2:00
日本経済新聞 電子版


 オランダは働く女性の8割、男性の3割がパートタイム労働という「パート大国」だ。ただその意味合いは日本の「パート」とは大きく異なる。


■労組の路線変更で実現


 「オランダのパート労働者はれっきとした『正社員』だ」。オランダの労働市場改革に詳しい水島治郎・千葉大教授は説明する。契約で定める賃金は時間当たりに直すとフルタイムと同じ。年金などの社会保険や福利厚生も同等に受けられ、昇進して管理職にも就くことも多い。「水曜にお母さん、金曜はお父さんが休むというケースが多い」。あるパートはこう話す。


 




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欧州人材派遣事業団体連合のアンネマリー・ムンツ会長(15年12月、アムステルダム郊外)



 パート大国の源流は「ワッセナー合意」と呼ばれる1982年の政労使協定にさかのぼる。当時、経済はマイナス成長に陥り、失業率は12%に達していた。雇用を生み出すための苦渋の決断としてワークシェアリングに乗り出し、労働時間の削減と賃金の物価スライド制撤廃に踏み切った。


 結果として多くのパートが生み出されたが、彼らには労働組合も「初めは冷たかった」(水島教授)。しかし、製造業・男性中心だった労組は産業構造の変化などで組織率が低下。激しい議論の末、女性などのパート取り込みにかじを切り、社会保険などのパート労働者の権利獲得に動き出したという。


 なぜ労組はフルタイム労働者の既得権を脅かしかねない路線変更ができたのか。水島教授は強いリーダーシップや政労使対話の仕組みのほか、「もともと大きな格差がなかったのも要因」と指摘する。


 日本の正社員は手厚い雇用保護の代わりに、会社都合による配置換えや転勤を受け入れ、長時間労働にも耐える。しかしオランダをはじめとする欧州ではフルタイム労働者でも雇用契約で明確に職務範囲と労働時間が決まっている。日本企業が雇っている「人」に着目して労働者の潜在能力に応じた賃金を支払う職能型なのに対して、欧州では雇っている人の「ポスト」に応じて賃金を支払う職務型。「同一労働同一賃金」を突き詰めると、欧州のような職務型の賃金体系にするということになる。


■生産性低下の懸念も


 欧州人材派遣事業団体連合のアンネマリー・ムンツ会長は「日本が女性や高齢者の活躍推進に本気で取り組むなら、改革は避けられない」と言い切る。同一労働同一賃金を制度で保障したうえで「フルタイムの方が格上」という社会通念も改めなければならないという。これは「オランダでも1世代分の時間がかかった」という大きな課題だ。日本では「配偶者手当や税制など、従来型のフルタイム正社員に手厚い制度も障害になっている」という。


 




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オランダのヤン・ペーター・バルケネンデ前首相(右)


 



 パート労働者が基幹業務に入ってくると、1人あたりの生産性が落ちてコスト増を招くことはないか。労働市場改革に熱心なヤン・ペーター・バルケネンデ前首相は「その危険性はある」と認める。その上で「ロボットやIT(情報技術)を活用するほか、一人ひとりが生涯にわたってスキルを磨くことで補っていく必要がある」と話す。


 オランダがパート大国になったきっかけは「失業者の増加」だったが、日本は「人手不足」をきっかけに同一労働同一賃金への道に進むことができるのかどうか。経営者と働き手の危機感が改革の成否を分けそうだ。(木寺もも子)


 


 


同一労働同一賃金の論点は(Q&A) 


2016/2/24 2:00 日本経済新聞


 一億総活躍国民会議で「同一労働同一賃金」を目指す議論が始まった。論点や実現に向けた課題をまとめた。


 




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 Q 「同一労働同一賃金」とは。


 A 同じ内容の仕事をする人は、同じ賃金をもらえるようにするという考え方だ。


 政府・与党が念頭に置いているのは、終身雇用、1日8時間労働を前提にした正社員と、派遣やパートなど雇用期間や労働時間が短い非正規社員の格差だ。働き方の違いに応じてバランスを取りつつ差を詰めていく「均衡待遇」の確保を目指している。


 これに対し「均等待遇」を掲げるのが共産党。正規雇用を基本とし、非正規の待遇を引き上げるよう訴えている。民主党も「均等待遇」を主張してきたが、支持母体の連合は「正社員は残業や転勤のリスクもある。そうした負担も考え合わせて賃金を払うべきだ」(幹部)との立場。一枚岩とはいえない。


 Q 実際に正社員と非正規の賃金を同じにすることはできるのか。


 A まったく同じにはできないというのが世界の流れだ。先行する欧州でも、パート労働者の1時間当たりの賃金を正社員と比べると、フランスが89%でドイツは79%と一定の差はある。ただ日本は57%と差が大きすぎる。政府はこれを縮めたいと考えている。


 Q 具体的にはどうするのか。


 A 同じ仕事をしている社員は雇用形態にかかわらず、通勤手当や出張旅費、店長手当などを同額にするよう求める考えだ。これで正社員と非正規社員の所得格差を縮めるのが、現実的な目標だとみている。


 Q 働く人にはどういう影響があるのか。


 A 非正規社員はこれまで考慮されなかった業務への熟練度合いなどを評価されたり、手当が上がったりすれば所得が増える可能性がある。政府は今回策定する指針を守らない企業に説明を求めることも検討する。


 Q 実現に向けたハードルは。


 A 正社員の賃金を維持したまま、非正規社員の賃金を上げるには総人件費を増やすしかない。政府はここ数年の株高や円安などで「企業利益が増えた分を、非正規社員の待遇改善に回してほしい」(内閣官房幹部)と考えているが、景気の先行きを考えると、経営側は簡単には上げられない。逆に総人件費を増やさずに非正規の賃金を上げるには、正社員の賃金を下げるしかない。これも労組などの反発が大きそうだ。


 


「同一賃金」指針で明示 非正社員の格差是正 
政府検討 手当や経費も同額支給 


2016/2/20付
日本経済新聞 朝刊


 政府は同じ仕事なら同じ水準の賃金を支払う同一労働同一賃金(総合2面きょうのことば)制度の実現に向けた指針をまとめる。正規や非正規といった雇用形態の違いだけで賃金に差をつけることを原則禁止し、通勤手当や出張経費などの支給額も合わせる。勤続年数などによる賃金の差は認め、日本の賃金体系の実態に配慮する。非正規社員の待遇を改善し、働きやすい環境をつくる。





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 安倍晋三首相は19日の衆院予算委員会で「どのような賃金格差が正当でないと認められるかガイドライン(指針)で事例を示す」と述べた。政府内で近く専門家による検討会を設け、指針づくりに着手する。労働政策審議会(厚生労働相の諮問機関)の議論を経て、2016年度中にも導入する。


 指針では「同一の職務内容であれば同一の賃金を支払うことが原則」であることを明確にする。正規や非正規という雇用形態の違いだけで賃金に大きな格差が生じている現状を改める。


 現行法では正規社員とパートなどの待遇に差を付けることを原則禁じているが、規定があいまいなため実効性に乏しかった。そこで今回の指針では、具体的な禁止事項を例示して働き手の待遇の差を極力なくす。


 指針には手当や経費といった賃金以外の待遇面の改善も盛り込む。


 例えば非正規社員が正社員と同じ仕事で同じ勤務形態なら、通勤手当や出張経費に差をつけないようにする。非正規でも社員食堂を利用できるようにする。実効性を高めるため、指針を守らない企業には説明を求めることを検討する。


 日本企業では勤続年数が長いほど賃金が高くなる年功賃金体系が一般的だ。同一労働同一賃金を厳格に導入すると働く人や企業の混乱を招きかねないため、ある程度の例外は認める。


 具体的には資格や勤続年数、学歴などで賃金に差を付けることは容認する方向だ。


 同一労働同一賃金が根付いている欧州でも経験や能力に応じた賃金差を認めている。例えばドイツでは学歴や資格が違えば基本給は異なる。フランスでは勤続年数を賃金水準に反映させている。今回の指針では、これらの事例も参考にする。


 賃金差に合理性が認められない場合は差をなくすよう求める。外食業などの「名ばかり店長」のように、管理職並みの職責を与えながら非正規としての賃金しか支払わない事例などは禁じる。


 今後、政府は労働契約法の改正も検討する。社員の技能など「熟練度」を給与に反映する仕組みを盛りこむためだ。


 ただ熟練度を賃金にどう反映するかは労使交渉や賃金格差を巡る裁判の判例が目安になるため、法改正してもすぐには非正規の働き手の賃金改善につながりにくい。そこでまず今回の指針で具体例を示し、企業が賃金体系の見直しなどに取り組みやすくする。


 非正規社員の待遇改善は結婚や子育てしやすい社会づくりに役立つ。人手不足緩和につながると期待する声もある。政府は5月にまとめる「ニッポン一億総活躍プラン」で同一労働同一賃金を目玉施策とする方針だ。


 


 


オランダが「パートタイマー大国」の理由 時給・社会保険・雇用期間・昇進等がフルタイム労働者と格差なし


2015.5.24 キャリコネニュース







なぜパートタイマーが多いの?



オランダという国に、どんなイメージをお持ちですか? 英エコノミストの記事によると、住みやすさランキングで上位の常連、ユニセフの調査では「子どもが世界で一番幸せな国」とされているそうです。


そして、この国にはパートタイムで働く人が非常に多いのです。EU加盟国の平均が男性8.7%、女性32.2%であるのに対し、オランダでは男性が26.8%、女性は76.6%に上ります。女性に限れば、労働者の4分の3超がパートタイマーであり、フルタイムで働く人の方が珍しい状況です。


日本でも最近パートで働く人が増えたと言われますが、2011年時点の調査結果で男性13.8%、女性45.9%ですから、これと比較してもかなり高い数値であることが分かります。(文:遠藤由香里)


フルタイム労働者と同等に扱うよう政府が働きかけ


なぜオランダでは、パートタイムで働く女性が多いのでしょうか? 歴史を振り返ると、この国では女性が労働市場に現れたのが比較的遅かったそうです。これは英国や米国と比べて第二次世界大戦に出兵した男性が少なく、働きに出る女性が少なかった影響によるとのこと。


また、国全体が豊かで共働きをする必要がなかったことや、1980年代までの政策がキリスト教的価値観に影響されていて国からの手厚い保障があったことで、母親は働きに出ず家で子どもと過ごすことができました。


しかし80年代後半から、女性を労働力として活用しようとする政府の政策が始まります。とはいえ「母親は家にいるべき」という世間の考え方はすぐには変わらないもの。そこで政府はパートタイマーをフルタイム労働者と同等に扱うよう事業者に働きかけました。


記事には「同等」について詳しい記述がありませんが、平成15(2003)年版の「国民生活白書」には、次のような解説がありました。



「フルタイム労働者とパートタイム労働者との間で、時間当たりの賃金、社会保険制度への加入、雇用期間、昇進等の労働条件に格差をつけることを禁じ、両者を労働時間数に比例して平等に扱うこととした」(「オランダ パートタイム労働者の均等待遇」より)



このことでパートタイマーの地位が上がり、女性が働きやすい環境ができたことで、女性の労働参加率は向上し、パートタイマーが増加したとされています。


2000年になると、男女とも労働時間を調整する権利を持つ旨が法律に明記され、フルタイムからパートタイムに、パートタイムからフルタイムにと、ライフスタイルに合わせた変更がしやすくなりました。


今のままで満足。「フルタイム希望」は4人に1人しかいない


オランダではフルタイムになりたいと望むパートタイマーは25%。金融危機前の10%よりは増加しているもの、他のEU諸国より低い数値。いまの働き方に満足している人が多いといえるかもしれません。


チルバーグ大学の労働経済学者ロナルド・デッカー氏は、法律はすでに各社で行われていることを明文化したものに過ぎないと指摘しますが、一方でパートタイムの求人の増加は、ハイレベルの仕事をする「一流」パートタイムワーカーの供給を増やすだろうと期待を示しています。


日本を含む他国では、パートタイムの仕事は「二流」と思われがちですが、オランダの場合はそうではないようです。


一方で課題もあります。オランダは女性の労働率こそ高いものの、経営に関与する女性はまだ少数派。統計調査会社CBSは、パートタイマーの多さが影響していると指摘します。政府は2016年までに経営幹部の女性比率を30%まで伸ばすことを目指していますが、現在は6%に過ぎず、見通しは厳しいようです。


日本の女性が管理職を目指せない理由は「家庭との両立が困難」


先日公表された調査結果によると、日本の女性正社員のうち管理職を望む人は12.9%にとどまっているそうです。管理職を望まない理由には「家庭との両立が困難」が多いとありました。日本企業は効率を重視し、少数の正社員や管理職に過剰な負担を求めるからでしょう。


近年、多様な働き方を推進する取組みにおいて、オランダのパートタイム勤務はしばしばワークシェアリングの好例として紹介されています。海外の良いところは取り入れつつ、課題も含めて検討する必要があるかもしれません。


(出典)Why so many Dutch people work part time (The Economist)


 


 


なぜ非正規社員として働くのか? その理由を尋ねてみた(2016年)(最新)


2016/02/21 10:42 ガベージニュース


労働市場、雇用形態の構造上の問題として昨今特に注目されているのが、非正規社員問題。主婦のパートやアルバイトをはじめ、雇用される側にとっても必要不可欠なワークスタイルではあるのだが、その一方で雇用する側が正規雇用枠を減らし非正規雇用枠を拡大することにより「正社員の席」が減り、雇用される側の生活の安定性が欠ける事態に陥るとの指摘も少なくない。そこで今回は、非正規社員として職に就いている人における、その職に就いた理由、さらには転職などを希望しているか否か関して、総務省統計局が2016年2月16日に発表した、2015年分の労働力調査(詳細集計)の速報結果を基に、その実情を確認していくことにする(【労働力調査(詳細集計)年平均(速報)結果発表ページ】)。


「正規に就けずに仕方なく非正規」男性1/4強・女性1割強



労働力調査によると2015年における非正規社員は1980万人。これは前年比で18万人の増加となる。雇用者全体(5284万人、役員除く)に占める比率は37.5%と、こちらは0.1%ポイントの上昇(厳密には少数第二位以下の僅差の上昇でしかない)。



↑ 雇用形態別にみた雇用者の割合推移(役員を除く雇用者に占める割合)(再録)


これら非正規雇用の人達に、なぜ現職についているのか、その主な理由を聞いた結果が次の図。男女それぞれの回答者に占める比率と、回答実数をそれぞれグラフ化する。


↑ 現職の雇用形態についた主な理由(非正規職員・従業員)(2015年)(理由明確者限定)
↑ 現職の雇用形態についた主な理由(非正規職員・従業員)(2015年)(理由明確者限定)

 



↑ 現職の雇用形態についた主な理由(非正規職員・従業員)(2015年)(万人)

 



↑ 現職の雇用形態についた主な理由(非正規職員・従業員)(2015年)(万人)(積み上げ型)


比率で見ると男性では「正社員としての仕事が無い」がもっとも多い。非正規雇用問題で良く問題視される「正規雇用の椅子が減らされ、その分非正規雇用の椅子が増やされるので、そちらの椅子に座らざるを得なくなる」との指摘は、男性においては1/4強が同意を示すことになる。そして「自分の都合の良い時間に働きたい」「専門的な技術などを活かせる」「家計の補助・学費などを得たい」とするポジティブ、自発的な意見が続く。

一方女性は「自分の都合の良い時間に働きたい」がもっとも多く、ほぼ同率で「家計の補助・学費などを得たい」が並ぶ。いずれも兼業主婦のパート・アルバイトでよくありがちな理由。男性で最上位についた、ネガティブな理由「正社員としての仕事が無い」は1割強でしかない。

これを人数別に見ると合計では、女性と男性とを比較すると女性の方が非正規社員は多いこともあり、「自分の都合の良い時間に働きたい」が最上位に、次いで「家計の補助・学費などを得たい」が続き、「正社員としての仕事が無い」は3番目の理由に落ち着く。ちなみに「正社員としての仕事が無い」は合計で315万人となるが、これは非正規社員全体(1980万人)の15.9%に留まることになる。


転職したい? 非正規社員に聞いてみました



どのような職に就いている人でも、その職を離れたい、転職したいと考える人は存在する。ましてやネガティブな理由で現職に居る人は、できることなら転職し、他の環境で働きたいと願う気持ちが多分にあると考えられる。そこで非正規社員の立場の人に、現職についた主な理由別に「転職などをしてみたい?」と聞いた結果が次のグラフ。なお全体では1980万人のうち転職希望者は450万人(22.7%)、約2割強との結果となっている。



↑ 現職の雇用形態についた主な理由別・転職などの希望者率(非正規職員・従業員)(2014年)


主に自分の都合で非正規社員になった人でも「転職したい」と考えている人は1割から2割ほど居る。しかしながらネガティブな、正社員を望んだものの半ば願わずしての結果として非正規社員の座についている人は、約半数が転職を望んでいる。恐らくは他の理由で現職に就いている人よりも、転職への想いも強いことだろう(事実、転職希望者のうち実際に求職をしている人の割合は、他のどの理由項目よりも「正社員としての仕事が無い」の人が高い)。


今件項目は非正規社員問題に注目が集まっている状況を受け、2013年分から新設された項目。少なくとも現状においては、「非正規社員の男性1/4強、女性1割強は『正社員になりたかったがなれず、仕方なく』非正規社員として働いている」「正社員に成りたかったけどかなわず、非正規社員の立場にある人のほぼ半数は転職を望んでいる」との現状は、認識しておくべきだろう。



一方で「正規の職員・従業員の仕事が無い」とする理由については、単に「正社員としての受け皿が少ない」と判断するのは早急。完全失業者などの失業理由でも、多分に雇用する側とのミスマッチが指摘されている以上、非正規社員の「正社員の仕事が無い」とする意見においても、類似の傾向があるものと考えた方が道理は通る。

また昨今では中高齢層が退職後に非正規社員として再雇用される事例が増えており、これが正規雇用の場が増えない一因としても挙げられる(駐車場に長時間止まっていた車両が一度出たかと思いきや再びその場に戻り、スペースが空かないようなもの)。

本当に「正社員としての受け皿縮小が、正社員を望んでいた非正規社員の増加につながっている」のか否か、そして事実ならばどれ程までに影響を及ぼしているのか、今後複数の視点から検証する必要があろう。


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